2017年01月16日

最近のパタンナーお仕事状況

お仕事の報告が遅くなりました。
昨年10月末に、セレクトショップ自社ブランドでの仕事が突如打ち切りになって以来、コミュニティサイトにお仕事広告を載せて、それを見た人からの単発仕事をいくつかしていた程度でしたが、このセレクトショップ自社ブランドがお世話になっていた縫製工場のマネージャーさんを通じて知り合いになった、別のレディースブランドが新しいパタンナーを探していると聞いて、彼らの次期コレクションからmiyukiにパターンを頼む、と(9月頃に)言ってもらっていたのでその連絡を待っていました。

10月末に無職になってしまったものの、仮押さえされている身としては、就活は一応控えめに・・・。

そして11月半ばのある日、ブランドマネジャーのM女史からようやく電話が。大して時間は経っていないし、オーストラリア人の”soon”が2週間で実現したのだから早いほう、とも言えるけれど、待つ身は長かった。まずは電話で簡単にやりとりしたのちメールアドレスを伝え、次なる連絡を待つ。

その間も無収入では困るので、コミュニティサイトに載せた広告を見た人からいくつか問い合わせをもらったり、以前お仕事させてもらっていたところからちょっとしたお仕事をもらったりして食いつなぐ。

12月に入りM女史は「I've not forgotton you!(忘れてないからね!)」とメッセージをくれて、クリスマス前後から本格的に次の秋冬の仕事を始められることに。待ってました!
と、いっても先方もホリデーシーズンで忙しかったのか、結局実際に仕事の打ち合わせで会うことができたのは年も明けた1月8日。
このブランドはCADのできるパタンナーも抱えているとのことだったし、もうmiyukiは要らない、なんてことになって連絡来ないかも・・・とあきらめかけていた頃だったので嬉しかったです。

ここでの最初のお仕事は、ヴィンテージサンプル4点のコピーと元サンプルの修正など。
前の、セレクトショップ自社ブランドでの仕事でもサンプルのコピーはありましたが、今も時々電話で近況など喋るマネージャーA氏との話によると
A氏「サンプルのコピーって、どんなやつ?」
私「どっかのマーケットとかで買ってきたっぽい、古くてまさにヴィンテージって感じの服だよ」
A氏「OK。じゃそれはほんとの”ヴィンテージサンプル”だね。前のブランドみたいに、オンラインで買ってきたサンプル(=つまり現在市場に出回っている服をコピーする)ってわけじゃないんだ」
とのこと。確かに、それだとまさしく複製ですな。
今回の仕事で借りたヴィンテージサンプルは、手作りかと思うようなお粗末な縫製、穴の開いたような服(寸法が左右で違ったりとコピーしづらい)もあれば、ものすごく丁寧にきっちり作られた、仕立ての良い服もありで様々でした。

このブランドで私がすることは主にサンプルの修正やトワル作成など。
M女史は特に、私がrough sample(シーチングで作る丸縫いのトワル)を作れる、ということで気に入ってくれたらしい。
日本人パタンナーにしてみれば、丸縫いトワルはちょっとめんどくさいくらいで大した作業ではないのだけど、こちらではそういうのがちゃんとできるパタンナーさんが多くないのだと思う。

パターンを作る際は、縫製の手順や仕様を考えながらするのですが、それでも実際に裁断して縫ってみて(あるいはピンで組んで立体にしてみて)初めて「このカーブはきつすぎた」とか「この順番では縫製がしづらい」など、気づくこと多々。パターンが立体になった姿を、デザイナーよりも先に一番に見ることができるのはパタンナーの特権ともいえるので、私はトワルづくりはいつも多少の緊張と共に楽しんでます。とはいえ「しまったー・・・」なんてことも、いまだに、たまーにやらかしますが。

さて今は真夏のシドニー。この時期、冷房のない部屋で在宅仕事はつらい。なるべく朝の涼しい時間帯を利用して仕事しますが、午前中だけで終わるわけにもいかず、お昼前くらいから気温が上がってくると、まずぬるい外気が入ってこないよう、窓を閉めてceiling fan(天井に付いている大きな羽根状の扇風機)をつけて作業。しかしすぐに室内の温度も上がってきて、そうなると温風をかきまわしてるだけ。
幸いリビングにエアコンがあるので、リビングのテーブルで裁断するときだけはそこで冷房付けて作業させてもらってますが、パターンや縫い物はリビングでするには手元の明かりがないから暗いし、紙や道具の他にデスクランプまで持ち運ぶのは面倒。どうせミシンやアイロンを使うと暑くなるし、結局部屋で作業。暑い日は室温30度超えてるんだろうなあ。
熱中症にならないようには気を付けていますが、水分ばかり摂っているのもかなり消耗します。パターン引く、汗を拭く、水を飲む、パターン引く、また汗をかく、水を飲む・・・の繰り返し。
35度以上にもなるような、あまりにも気温が高い日は適当に部屋での仕事を打ち切って、午後は冷房の効いているデパートのフードコートなどに避難、そこでペーパーワークなどするようにしてます。

最近のお仕事状況はこんな感じです。まだ単発仕事が続いているのでちょっと忙しいですが、暑さに負けず、というか暑さをどうにかかわしつつ頑張ります。


話は変わりますが、最近見つけた動画をご紹介。
東京都葛飾区の工房で作られる、裁ちばさみの全工程を紹介した動画。
下書きも型紙もないところから1枚の鉄の板を熱し、叩いて、少しずつ鋏の形を作っていく様は芸術としか言いようがありません。
裁ちばさみをお持ちでない方でも、この動画の職人技には感嘆せざるを得ないことでしょう。

アーツ&クラフツ商会 #38「裁ち鋏」
posted by miyuki at 06:45| Comment(2) | PATTERN CUTTING | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
暑さに苛まれてますなぁ・・・。(=゚ω゚)ノ
日本はようやく冬って感じで、頻繁に粉雪が舞ってます。

国によって同じ名前の職業でもしていることが違うのねーと思いながら読んでます。
お仕事、順調に進むと良いねぇ。
熱中症、ほんまに気をつけてや。
Posted by ETSUKO at 2017年01月18日 22:15
ETSUKOさま
コメントありがとう。年賀状も届いてるよ、いつもありがとうv
日本は寒そうだね。こっちは今が夏の盛り。妹たちに雪写真送ってもらって目で涼を楽しんでるよ。

しかし実際はほんま、あつい・・・。
湿度が低い分京都よりマシとはいえ、日本では5月連休頃からエアコン使ってた暑がりの身としては、汗だく生活ツラいですわ。

そうそう、国/会社によって、環境やら責任の度合いやら、技術の程度が違うから、同じ名前の職業でもどこまで関わるか、責任を持つのかとかが違ってくると思う。
「なんでもできます!」って言えるのが一番いいんだけど、なかなか。ともかく頑張ります。
Posted by miyuki at 2017年01月19日 09:06
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