2016年03月27日

パタンナー歴10年

先日、ブログを始めて10年が経過した報告をさせていただきましたが、それは同時に、私がパタンナーという職業に転職して10年が過ぎたということでもあります。
ロンドン留学の前後や、帰国して実家でシドニー行きの準備をしていた期間とか、仕事としてパターンをやっていなかった時期は時々ありますが、10年も経ったのかという不思議な気持ちです。

現在、「パタンナー経験8年」と掲げていて、転職が当たり前のオーストラリアでは「すごいね!」みたいな反応をされるのだけど、いーや、まだまだ・・・東京で、経験20年〜の熟練パタンナーさんたちと仕事してきたことを思うと、やっとひよっこから中堅エリアに足を踏み入れた感じかなあ。
しかもオーストラリアだと、温暖な気候とカジュアルライフな生活様式のせいで、1枚仕立てのシンプルなアイテムか、ドレス(ワンピース)が大半で、ダウンだとかファーだとか、そういう重衣料の需要がほとんどない=生産されない=パターンを引く機会がないし、裏地付きのアイテムでさえ少ない。なのでこちらへ来て以来、月日は過ぎれどもそれと比例して経験値が上がっている気がしない。
その分、レディース以外で子供服とかメンズとかをさせていただいてはいるけれど(水着が出来れば尚良し。できないので依頼が来たら断ってるけど)。
とにかくどんな仕事でも、何でもそうだと思うのだけど、経験を積むって大事だなあと実感してます。

形が出来ない(デザインが再現できない=私の場合、パターン技術/経験が足りない)とか、体力的にしんどいとか、いろいろ辛いことも多い仕事ですが、これまでを振り返ってみても、「パタンナーを辞めたい」と思ったことは一度もないような気がします。それって幸せなことだなあと思うのです。
面白いデザインとか、ちょっと変わったディテールとかのパターンに取り組んでいるときは、ワクワクしながら線を引いている自分に気付きます。
楽しんで仕事ができる、これもまた、幸せなことだなあと思うのです。
「もうこのデザイナー/ブランドとは仕事したくない」とかいうのは時々ありますけど・・・。

楽しくパタンナー仕事ができるというのは、私の場合元々絵を描くのが好きというのにつながっている気がします。
パターンを引くという作業は文字通り、線を、カーブを描くという感じで、絵描きの延長って感覚。
あとは、物事は頭で理解するより体を動かして覚えるタイプらしく、それもここまでパタンナーを続けられた理由かも。

パタンナーになる前、社会人としての最初の経歴は地方公務員(!)でして、公立高校の事務室で7年間事務のお姉さんをしておりました。
7年間っていうのもそれなりに長いけど、いま振り返るとものすごく遠い昔の、はるかかなたの短い時間の出来事のよう・・・。
それだけ、パタンナーになってからの10年間が、変化に満ちて充実した年月だったということでいいのかな??

私にとっての、パタンナーという仕事の醍醐味は、「同じ仕事がない」ということ。シーズンごとにトレンドは変わるし、業界は日々新しい素材を開発しているし。
常に勉強をし続けないといけないというのは大変でもあるけれど、飽きっぽい私にはちょうどいいのかも。まあシドニーに来てからは、大して勉強できてませんけど(汗)。

今後、また別の職業に転職する予定はないですが、パタンナーという仕事自体がいつまで存在していられるのかなあというのが、この仕事を続ける上での、ぼんやりとした不安・・・。3Dプリンターみたいな技術が服作りにも導入されたら・・・!
その他の懸念事項といえば、視力の低下により定規の2mmと3mmメモリの見極めが、昔みたいに一瞬ではできなくなったなあとか、針に糸を通すのにもたつくようになったなあとか・・・。たはは。でもこれからも頑張りまーす。
posted by miyuki at 17:04| Comment(0) | PATTERN CUTTING | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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